アメリカのベンチャー、ブルー・オリジン社が2016年9月に発表した、衛星打ち上げ用大型ロケット。19年末から20年初頭に最初の打ち上げを実施する予定。直径7メートルで、2段式と3段式の二つのバージョンがある。名称はアメリカ初の地球周回飛行を行った宇宙飛行士のジョン・グレンにちなむ。2段式は全長82メートル、3段式は95メートルにも及ぶ。第1段は同社が現在開発中の「BE-4」エンジンを7基装着し、使用後に逆噴射で地上に帰還、再利用する。打ち上げ能力は2段式で地球低軌道に45トン、静止トランスファー軌道に13トン。これは、アメリカ最大の軍事衛星から、既存の最大の静止衛星まで打ち上げ可能であることを意味する。ブルー・オリジンは17年3月に、欧州衛星通信会社ユーテルサットと、通信衛星コンステレーション構築を目指すベンチャーのワンウェブから、ニュー・グレンを使った打ち上げ契約を獲得したと発表した。