飛行機が操縦可能状態にありながら地表に衝突する事故のこと。CFITとは、controlled flight into terrainの略で、「操縦可能状態での地表へ墜落」という意味。その多くが人的要因により発生していて、特に近年ではCFITが増加している。CFITを減少させるには、パイロットの状況認識力を高めることが極めて重要で、そのための装置として機能強化型地上接近警報装置(EGPWS ; enhanced ground proximity warning system)や、垂直状況表示装置(VSD ; vertical situation display)などが開発され、実用化されている。
EGPWSは、従来のGPWSに全地球測位システム(GPS)を組み合わせることで自機の位置をより正確に把握して、周辺の地形に対する注意を喚起させる。VSDは、GPSと地図データをもとにして地形の起伏や障害物などを横から見た状態で表示することで、高度の下げすぎなどが起きないようにし、特に着陸進入時の安全性向上に大きく寄与する。