航空自衛隊のC-1輸送機の後継となる次期輸送機で、2001年度から開発作業が始められた。海上自衛隊の次期哨戒機(P-X、現川崎P-1)と並行して作業を行うことで、開発などにかかる経費を抑制し、また共通化できる技術は極力共用している。エンジンはゼネラル・エレクトリックCF6ターボファン双発で、操縦装置はコンピューター制御によるフライ・バイ・ワイヤ。コクピットは完全なグラス・コクピットで、ヘッド・アップ・ディスプレーも装備する。またC-1と同様に強力な高揚力装置を備え、優れた短距離離着陸性能を確保する。貨物12トンを搭載して6500キロメートルという搭載量/航続距離性能を有する輸送機となり、自衛隊や国際緊急援助隊の海外派遣支援で使われることとなる。
試作初号機は07年7月4日にロールアウト(完成)したが、その後強度不足が見つかるなどして初飛行が09年1月26日まで延期された。防衛省への納入は10年3月30日で、これに伴い試作機にはXC-2の、量産機にはC-2の名称が付与された。量産型の調達は11年度から開始され、16年度から量産型の配備が行われる予定。最初の配備基地は、鳥取県の美保基地になる。航空自衛隊では40機程度の装備を計画しており、他に電子情報収集用などの派生型の開発も考えられている。最新の調達は14年度(15、16年度は見送り)で、その際の機体単価は199億円であった。