エンジン・メーカー各社が研究を進めている次世代エンジンで、ターボファン・エンジンに開放式のプロップを組み合わせたタイプのもの。基本的な考え方は以前にプロップファンあるいはアンダクテッド・ファンと呼ばれていた推進システムと同じである。優れた燃費性能と大きな推進力を兼ね備えて、ファンジェットと同等の高速飛行を行いつつ燃料消費を大幅に減らすことを目的としている。次世代の150席級単通路旅客機用が主眼であるが、プロップ部の直径が大きくなることから主翼へのエンジン配置は困難で、後部胴体に取り付けるリアマウント方式になり、このエンジンを使用する場合には機体を完全に新設計のものにしなければならない。またプロップが出す騒音や、地上作業での危険性、プロップの大きな直径による抵抗の増加のため、速度が通常のジェット旅客機より遅くなるなど解決しなければならない問題もあり、実用化のめどは立っていない。ただ今後の開発作業が進めば、早ければ2030年代に実用化できる可能性があるともいわれている。