2014年4月に武器輸出三原則の規定が緩和され防衛装備移転三原則となり、これによって自衛隊向けに日本が独自開発した航空機を民間目的用途に転用、海外も含めて販売することが可能になった。直接戦闘にかかわるような機種でないものについて、海外への説明・販売活動が認められている。具体的には、新明和が開発した海上自衛隊向け救難飛行艇US-2を救難用や消防飛行艇とするものや、川崎重工業が開発した航空自衛隊向け輸送機C-2を民間貨物輸送機として販売することが考えられており、US-2はインドに対して販売提案が行われている。ただ、いずれの機種も需要が少ないこと、防衛装備品として開発されたものであるため民間向けとしては価格が高いこと、少数機の海外販売では運用期間中の支援に多額の経費が必要となることなど、問題も多く実現は難しい。また、川崎重工業が開発した海上自衛隊向け対潜哨戒機P-1についても、ジェット旅客機への転用が考えられているが、4発機を双発にする必要があることなどが問題点となっている。