カンタス航空のエアバスA380が2010年11月4日に、飛行中にエンジンにトラブルを起こして、シンガポールのチャンギ国際空港に緊急着陸した。この機体には乗員26人と乗客440人の計469人が乗っていたが、全員無事だった。事故調査の結果、第2エンジン(左内側)の潤滑油パイプから潤滑油が漏れ、その結果エンジン内で小爆発が発生して中圧タービンを破壊し、さらに破損した中圧タービンの部品がエンジン・カウリングを壊すとともに、主翼の一部にも穴を開けて燃料漏れを生じさせたことが判明した。この事故でカンタス航空は11月27日までA380全機を飛行停止にしたが、同じエンジンを装備するA380を運航しているシンガポール航空とルフトハンザは点検を行って運航を継続した。総2階建て超大型機A380最初の大きなトラブルであった。