2014年7月17日に、オランダのアムステルダム発マレーシアのクアラルンプール行きのマレーシア航空17便(ボーイング777-200ER〈→「ボーイング777」〉)が、ウクライナ東部のグラボボ近くに墜落し、乗員15人と乗客283人の計298人全員が死亡した。当時ウクライナでは、ウクライナ軍と親ロシア派武装勢力が戦闘状態にあり、軍用機の撃墜が数件起きていたこともあって、この件も当初から地対空ミサイルによる撃墜の可能性が高いとされていた。14年10月14日にオランダの安全委員会が発表した最終報告書でも、ロシア製の地対空ミサイル「9K37 BUK」による撃墜であったと断定された。しかし、なぜ撃墜に至ったのか、地対空ミサイルを発射したのがウクライナ軍なのか親ロシア派武装勢力なのかの特定などは、できなかったとされている。