2015年6月3日、新千歳空港に向け那覇空港を出発する全日本空輸1694便(ボーイング737-800)が、管制の許可を得て離陸滑走を開始したところ、前方を航空自衛隊那覇ヘリコプター空輸隊のCH-47Jが離陸して横切ったため、滑走路上で急停止した。このとき、その後方には、着陸許可を得ていた日本トランスオーシャン航空の新石垣発那覇行きの610便(ボーイング737-400)が最終進入を行っていて、610便のパイロットは、滑走路端から全日空機が停止している間の距離で着陸できると判断し、そのまま着陸した。日本トランスオーシャン機は無事停止し、衝突などもなく、全日空機に乗っていた乗員・乗客計83人と、日本トランスオーシャン機に乗っていた乗員・乗客計44人にけがなどはなかった。滑走路上にほかの航空機がいる状態での着陸は禁止されており、着陸許可を得ていたとしても、日本トランスオーシャン機はゴーアラウンド(着陸やり直し)をしなければいけなかった。また根本原因となった航空自衛隊のCH-47Jは、パイロットが管制から離陸許可を得たと勘違いし、許可を復唱したものの管制官からの返答がなかったため、許可されたと解釈して離陸したものと見られている。なお管制官は、航空自衛隊機に離陸許可は出しておらず、航空自衛隊機からの応答は聞き逃していたと見られている。運輸安全委員会が重大インシデントとして調査を行っている。