半導体レーザーの一種で、ウエハー(wafer 半導体の基板)の表面方向に光を取り出す面発光レーザーのうち、厚さ方向に共振器を形成したもの。1970年代後半に日本で考案され、頭文字のVCSELからヴィクセルともよばれる。結晶のへき開面を用いないため、大量生産に向き、光ファイバーとの接続も容易であるため、LANシステム等の光リンク用発光素子として、急速に実用化が進んだ。また、基板上に二次元に配列させることが可能であることから、高速光リンク用や高精細カラー複写機用のアレイ型素子が開発されている。発光波長については850nm近辺のものが最も多く用いられているが、光通信用(1.3μm、1.55μm帯)や、光ディスク等の光源用(赤・青紫色)VCSELの研究開発も活発に行われている。