次世代の100Gb/sの通信速度に対応するための光通信技術。偏波多重や位相変調などの変調方式と、コヒーレント受信とデジタル信号処理による受信装置を組み合わせることで、大容量、長距離の伝送が可能となった。上記の変調方式と受信装置によって、光ファイバー中を伝送する光の周波数利用効率が向上するとともに、受信感度が大幅に向上している。信号の変調方式としてはDP-QPSK(Dual Polarization-Quadrature Phase Shift Keying)などが用いられる。ここでDPは二つの偏波を多重していること、QPSKは4値の位相変調信号が用いられていることを示している。コヒーレント受信とは、信号光にローカル光を混合して干渉させた後に電気信号として検出する方式であり、二つの光の位相が同位相のときに強め合い、逆位相のときには打ち消し合うという性質を利用することによって、受信感度を向上させている。
大容量、長距離伝送という特長により、基幹光ネットワークや海底ケーブルシステムへの導入が検討されている。