ショットキー障壁(バリア)ダイオード(SBD ; Schottky barrier diode)ともいう。半導体と金属を接触させたダイオードをいい、この整流理論の確立に寄与したドイツのW.ショットキーの名にちなんでこうよばれている。ダイオードとしては普通、P-N接合ダイオードが代表的であり、この場合電子と正孔の2種類のキャリアが接合を流れる電流に寄与しているのに対し、ショットキーダイオードでは1種類のキャリアが寄与しており、この多数キャリアだけで動作するので、キャリアの蓄積による遅れがなく、本質的に高速応答特性を示す。主としてn型半導体を用いたショットキーダイオードが高周波用の整流器やマイクロ波の検出器として使われている。
さらに、金属の代わりに超伝導体を用いたものをスーパーショットキーダイオード(SSD)といい、通常のショットキーダイオードより、感度と雑音の点で改善された特性を示し、ミリ波用の検出器として利用されている。