試料に光を照射し、入射光と反射光における偏光状態の変化を検出することにより、物質の屈折率(複素屈折率)や薄膜の膜厚と屈折率を測定する手法。名前の由来は、反射光の偏光状態が一般的には楕円(ellipse)になることによる。工業分野ではフィルターや反射防止膜などの光学薄膜、半導体デバイスや液晶ディスプレーなどに用いられる絶縁体薄膜や導電性薄膜などの評価に広く使われている。近年、広い波長範囲にわたって測定を行う分光エリプソメトリー装置のハードウエアとソフトウエアの技術が急速に進歩し、膜厚や屈折率の測定精度が飛躍的に向上した。紫外域から赤外域までの波長で測定可能な装置が市販されている。