中高緯度の国では夏は日の出が早く日の入りが遅くなるため、時計を標準時より1時間早めることで、日中の明るい時間を有効に活用しようとするものである。太陽光を有効に活用する時間制度という意味から欧米では、デイライト・セービング・タイム(Daylight Saving Time)とも呼ばれている。EU、アメリカ、カナダ、南半球の多くの国ですでに実施しており、日本では1948年から4年間実施した経験がある。最近、地域に密着したライフスタイルや家族との絆の回復など生活パターンの変化や生き方を考え直す機会になるといった理由から、その導入が再評価されるようになった。省エネルギー効果としては、勤務時間中の冷房時間の短縮、就寝時の早まりによる照明時間の短縮、自然と親しむ余暇の使い方などが挙げられているが、全体から見ると緯度が低い日本では、その効果は小さいという批判もある。