非在来型天然ガス資源の一つで、泥岩の一種である頁岩(けつがん、シェール)の中に含まれる天然ガス。シェールガスを浸透率が低い頁岩から採掘することは困難とされ、従来は放置されていたが、高圧の水で頁岩に亀裂を入れて採取する水圧破砕や地層と水平に掘り進む水平高坑井の技術進歩によって商業生産が可能になった。2000年代に入って北米で商業生産が本格化し、10年にはアメリカのガス生産量の23%を占めるに至った。最近は、カナダ、ヨーロッパ、アジア、オーストラリアにある潜在的なシェールガス資源も注目されている。しかし一方で、水圧破砕に使用する多量の水が原因で地下水が汚染され、採掘現場周辺の居住地では人体・環境影響への懸念も出ている。現在、国連において環境問題を起こさない採掘方法の国際標準が検討されている。