天然ガスの非在来型資源にはタイトサンドガス(tight sand gas)、シェールガス(shale gas)、コールベッドメタン(coal bed methane)、地圧水溶性ガス(geopressured gas)、メタンハイドレート(methane hydrate)があり、公表されている資源量はそれぞれ210兆mm3、460兆mm3、260兆mm3、160兆mm3、21,000兆mm3と見積もられている。これらの推定値は、地下に存在すると考えられている量であり、このうちどれだけ経済的に回収できるかはまだ明らかでない。推定資源量が最も多いメタンハイドレートは、メタンガスが水分子のつくる結晶格子の中に閉じ込められたシャーベット状の水和物で、北極圏や南極圏の凍土地帯や大陸沿岸の海底に広く分布している。メタンハイドレート中のメタンの起源は、一般に浅部のメタンについては生物発酵起源ガス、深部のものは熱分解起源ガスと考えられている。最近、日本周辺の海底でも存在が確認され、新たなエネルギー資源として開発が期待されている。しかし生産方法はまだ技術的に確立されておらず、採集時にメタンが大気に放出されると温室効果によって温暖化が加速されるといった危惧もある。