常温よりも低い温度の冷熱による温度差エネルギーを動力に変換して発電する方法。一般に、冷熱としてはマイナス162℃以下で液体を保つ液化天然ガス(LNG)が利用されている。LNGを発電用燃料や都市ガスとして利用するには液体から気体に戻さなければならず、その際にLNGの冷熱が未利用エネルギーとなる可能性がある。冷熱エネルギーを無駄に捨てずに有効に利用する「冷熱利用」の一つとして期待されている。発電方式には、海水などでLNGを昇温・気化させて生じる天然ガスの高い圧力によって、タービンを直接駆動する直接膨張方式、冷熱でフロンやブタンなどの媒体を冷やして液体にし、その媒体を海水などで昇温・気化させて生じる高い圧力によってタービンを駆動する中間媒体ランキンサイクル方式、それに直接膨張方式とランキンサイクル方式を組み合わせた方式がある。