潮の干満による海面の水位差を利用して発電する海洋エネルギー技術で、潮力発電ともいう。海岸に海水を蓄える堰(せき)を建設して満潮時に堰内に海水を導き入れて蓄える。そして干潮時を待って水位差が最大になる時間帯に堰の水を海に放流して発電する。放流するときの流速は、満潮と干潮の海面の水位差から求めることができる。天体間の引力から潮高を理論的に求めると、月との引力による潮高は54センチ、太陽との引力による潮高は25センチである。地球における潮高の約3分の1は太陽との引力で生じていることがわかる。実際には、海底地形の影響を大きく受けているために、潮高は場所によって異なる。フランスにあるランス発電所では平均潮位差が8メートルもあり、この潮位差を利用して24万キロワットの発電が行われている。