遺伝子組成が同一の細胞群や個体群のこと。本来は無性生殖(植物での栄養生殖、原生動物・細菌での体細胞分裂など)による増殖で生じた、遺伝的に親とまったく均一な細胞集団・細胞群をいうが、最近では個体だけでなく、細胞、遺伝子についても使われることが多い。遺伝子工学の分野では、不特定多数のDNA断片を酵素を用いてプラスミドやファージ(細菌に感染して増殖するウイルス)などのベクター(運搬体)に連結し、これを宿主の大腸菌に感染させ、生じたコロニー(colony 細菌の集落)、あるいはプラーク(plaque ファージにより細菌が溶菌して生じた斑点)の中から、特定のDNA断片を単離することをクローニングという。