核酸医薬品は従来の医薬品と異なり、疾患に関与する遺伝子の機能を抑制することで、治療が困難であった疾患への適用が期待されている薬。核酸医薬品にはいくつかの種類があり、その中でRNA干渉を利用したsiRNAによる方法が最も有望である。しかし、従来のsiRNAは2本鎖RNAを用いる方法で、免疫反応による副作用や、siRNAが体内で分解されやすいこと、アメリカの企業に特許を押さえられているなどの課題があった。これに対し、国内の大学と企業が連携して1本鎖RNAを用いる独自方法を開発。それらの課題を回避した。現在、その技術を応用した糖尿病網膜症の治療薬の開発を行っている。