細胞と細胞のすき間を埋め尽くしている物質。細胞が合成し、細胞外に分泌した物質でもある。そのため細胞外基質、細胞間物質とも呼ばれ、ECMと略される。ECMは多種類の高分子から成り、細胞の接着、移動や増殖に関与し、骨や軟骨等の骨格的役割も担っていて、動物ではコラーゲン、植物ではセルロース(cellulose)が代表的なものである。最近では、再生医療の場でも、ECMが幹細胞を誘引し分化を誘導して組織再生につながると期待されており、メディアで「指を切断してもまた生えてくる」「魔法の粉」などと紹介されたことから話題を呼んでいる。