人間活動による生態系の恵み(サービス)の変化が、人間の健康あるいは他の地球上の生物に与える影響を、地球及び地域規模で科学的に評価し、予測するために、UNEP(United Nations Environment Programme ; 国連環境計画)や世界銀行が支援し、国際連合が2001年に発足させた世界的取り組み。
気候変動枠組み条約ではIPCC(気候変動に関する政府間パネル)の科学組織があるが、生物多様性条約、砂漠化防止条約、ラムサール条約の取り組みについての科学的根拠を与える。2005年に4つの報告書をまとめ、ウェブサイト上で公表している。生態系の恵みを食料、水、木材・繊維、燃料などの供給サービス、気候、洪水、疾病、水質などの調整サービス、審美、精神、教育、娯楽などの文化サービスに分け、それらが安全、生活向上、健康、良い人間関係などの人間の福利(human well-being)に及ぼす貢献の大きさと確度を評価している。日本における取り組みとして、国連大学高等研究所(横浜)を中心に、里山に関するサブグローバル評価が進められている。