ヨーロッパにおける、既存の40以上のEU指令・規則に代わる包括的な化学物質管理制度。新規物質だけでなく約3万種におよぶ既存物質についても、安全性データの提出を企業に義務づけた。ある物質をEU域内で1t/年以上製造・輸入する事業者は、その安全性データを登録しなければならない。
取扱量が多いと、登録に必要な安全データも多くなる。また、認可対象候補物質の中から選ばれた特定の物質(認可対象物質、当初は数十物質程度)については、事業者が代替可能性やリスク管理法などについて、用途ごとに認可を受けなければならない。リスクの高い物質については、製造、販売、使用に条件や規制が加わる。2007年6月1日より施行。以上のことから、ヨーロッパで活動する事業者は、安全データをそろえる必要に迫られている。