2011年の東京電力福島第一原子力発電所事故(福島第一原発事故)以後、日本では、食品は500ベクレル(1キログラム当たり、以下同)、飲用水と牛乳・乳製品は200ベクレルという放射性セシウム暫定規制値で対応してきた。12年4月には数値が下げられ、一般食品100ベクレル、飲用水10ベクレル、牛乳と乳児用食品は50ベクレルがセシウム新基準となった。これは食品からの内部被曝量の許容限度を年間1ミリシーベルトとし、食品の50%が基準値まで汚染されていると仮定して定められている。50%というのは海外に比べて高い数値で、アメリカでは30%、EU(ヨーロッパ連合)では10%としている。海外では、一般食品の安全基準値はEU(1250ベクレル)、アメリカ(1200)、ベトナム・フィリピン(1000)、中国(800)、タイ(500)、韓国(370)である。特異な例では、ノルウェーが狩猟獣であるトナカイなどについて、狩猟での生計者への配慮や食べる量が少ないという理由で、チェルノブイリ事故以後に基準を6000ベクレルに引き上げたことがある。