原子・電子・光子などミクロな世界が、マクロな世界と異なる振る舞いを示すことを説明するため、20世紀初めに確立された力学理論。シュレーディンガー方程式(Schrdinger equation)、およびハイゼンベルクの不確定性原理(Heisenberg uncertainty principle)により確立され、相対性理論・統計力学と並び現代物理学の根幹を成す。原子・分子・結晶構造、化学的性質、熱輻射、半導体デバイス、光の吸収放出、レーザーの動作などを説明し、現代のテクノロジーの隅々にまで幅広く応用されている。古典力学(ニュートン力学)において作用(action)と呼ばれている量が、プランク定数(Planck constant h=6.63×10-34J・s〈ジュール・秒〉)を最小単位とする離散値(discrete value 連続ではない、とびとびの値)をとるため、種々の物理量がそれぞれの素量の整数倍となる。そのような素量を、一般に量子と呼ぶ。