電荷に敏感に反応するナノ構造を量子ドット(→「量子サイズ効果」)に近接させることにより、量子ドット中の電子の増減を1個の単位で測定することができる。量子ドットが二つ並んだ構造にこの技術を適用すると、たとえば電子1個が右のドットから左のドットに動いたことが測定される。すなわち、交通量調査のように電子の振る舞いが、電子1個の単位で測定できる。この電子の動く方向も含めた単電子カウントは、電子1個の精度を持つ電流計に応用することが可能で、低温ではあるが、すでにaA(アトアンペア Aは10-18=100京分の1)レベルの電流計が実証されている。