酸化亜鉛などの圧電効果(piezoelectric effect 圧力によって電荷が生じる現象)を有する材料でできたナノワイヤが、機械的に曲げられたときに生じる電圧を利用した発電機。微細な機械的振動を交流電力として取り出すことが可能になる。その他に、微細な領域での温度差を利用して発電を行うシステムも研究されている。いずれも大きな電力を得ることはできないが、低消費電力のナノスケール(nm : 10-9m=10億分の1mレベルのスケール)の電気回路や短時間のみ動作させたりする回路の電源として使える可能性がある。脈拍や呼吸などのわずかな振動を用いて発電する、体内に埋め込むことのできるナノ発電機が実現されれば、埋め込み医療機器の電池が不要になる時代が来るかもしれない。