物質・材料研究機構のユニットが開発した、シリカのナノメートルの厚さのフレーク(ナノシート)がふんわりと集まってできた「ふわふわカプセル」のことをいう。熱をかければ、直径が20%程度収縮するだけでなく、pH(水素イオン濃度の指標)を調節することでナノシートの隙間が変化し、物質の通りやすさを変えることができる。カプセル内部に薬物を取り込むことが可能であるため、ドラッグデリバリーシステム(DDS)に有効であると考えられる。抗がん剤を取り込んだ実験では、従来のメソポーラスカプセル(多孔体カプセル)に比べて薬物放出持続時間が数倍長くなり、数日間持続的に抗がん剤投与が可能となることが報告されている。