世界の大陸がひとところに集まってできた巨大な大陸のこと。大陸移動説を唱えたドイツの気象学者・地質学者のA.ヴェーゲナーは移動する大陸を過去にさかのぼって復元を試み、中生代には大陸が集合して巨大な大陸(パンゲア)を形づくっていたと主張した。さらに時代をさかのぼると大陸は、南半球のゴンドワナ大陸と北半球のローラシア大陸に分かれていた。これらの大陸は先カンブリア時代後期の超大陸ロディニアが分裂したものである。大陸地殻を構成する岩石は熱伝導効率が低いため、超大陸が長い期間にわたって存在するとその下のマントルの温度が上昇し、マントル対流運動に影響を与え、ひいては大陸分裂を引き起こすきっかけとなるらしい。大陸分裂の開始期には、マントルプルームの上昇による洪水玄武岩の活動(→「大陸洪水玄武岩」)やキンバーライト、カーボナタイトなどのアルカリ質玄武岩の活動が活発化することが示唆されている。