石質隕石の一種で、太陽系で最も始源的な隕石を含む。マトリックス部分が粘土鉱物でできており、有機物を含んでいるものがある。含水鉱物の形成は、母天体での水成変成作用(aqueous alteration)と呼ばれる岩石-水反応で生成されたと考えられている。現在では8つのサブグループに分類されており、グループ名は各サブグループの代表的隕石名にちなむ。CIグループは最も始源的で、その組成は太陽大気組成とほぼ一致している。CIのIはイブーナ隕石(Ivuna)による。水成変成作用が高く、コンドリュール(石質隕石の中に見られる直径1ミリ程度の球状の物体)は消失している。CVグループは、大きなコンドリュールとカルシウム・アルミニウム包有物(CAI)を多く含む。Vはビガラノ隕石(Vigarano)にちなむ。1969年にメキシコに落下したアエンデ隕石はこのグループに属する。COグループはオルナンス隕石(Ornans)にちなむ。このグループは水成変成作用をほとんど受けておらず、CVグループよりも小さいコンドリュールで構成されている。CMグループは、ミグヘイ隕石(Mighei)を代表とするグループで、CVグループに比べて、マトリックスの割合が高い。同年にオーストラリアに落下したマーチソン隕石はこのグループに属する。この他に、CRグループ、CHグループ、CBグループがある。日本のはやぶさ2計画で探査される小惑星は炭素質コンドライトでできていると考えられ、どのような物質でできているかが注目されている。