超塩基性火成岩で上部マントルを構成する主要岩石であると考えられている。かんらん石を主成分とし、斜方輝石、単斜輝石を含む。これらの鉱物の存在比から、ダナイト(dunite)、ハルツバージャイト(harzburgtite)、ウェールライト(wehrlite)、レールゾライト(lherzolite)に細分されている。ダナイトはかんらん石が全体の90%を占める。アリゾナのサンカルロスアルカリ玄武岩中に捕獲岩として産するものが有名。ハルツバージャイトはかんらん石を50%以上含み、斜方輝石に富む。ウェールライトでは単斜輝石に富んでいる。斜方輝石と単斜輝石の両方を含むものをレールゾライトという。かんらん岩は大陸衝突帯を構成するオフィオライト中に産するほか、アルカリ玄武岩の捕獲岩として産するものもある。日本では幌満(ほろまん)岩体、隠岐島後、秋田県の一の目潟(めがた)などの産地が有名。