予知できるかもしれない唯一の地震。気象庁のセンサーで大地のゆっくりした動きを早期発見できると、動きが加速して地震となる前に、警戒宣言が出される可能性がある。想定される震源域は1944年東南海地震の際に地震を起こさなかった部分(浜名湖沖から静岡県南東部と駿河湾西部)で、震源規模はマグニチュード8.0。2003年5月に公表された中央防災会議の東海地震対策大綱は予知できない場合も想定し、被害軽減のため緊急に住宅を耐震化することを強調している。01年ごろから浜名湖付近を中心として始まったゆっくり地震は05年に終了した。国土地理院のGPS観測網によってとらえられたこの長期的な動きとは別に、半年に1回間欠的なゆっくり地震が浜名湖の北西で起こっていることが気象庁センサーでとらえられている。