地震による強い揺れの予測。地面の揺れの強さは次の三つの性質によって決まる。揺れの発生源である震源域、地震の波を伝える地球内部の構造、および地盤である。これらについての情報から、強震動が予測される。予測されるのは、震度、最大加速度、最大速度や周期ごとのこれらの値(スペクトル)、さらには地震波形がある。震源付近でも強震動生成域(アスペリティ)に近いほど、また破壊の伝播(でんぱ)方向にあたっているほど、揺れは大きくなる。震源から離れるにつれて、地震の波は広がっていくので揺れは小さくなるが、地下で固い岩盤から浅く柔らかい地盤へ伝わる際に、揺れは大きくなる。一般に、過去1万年間に川の流れによって堆積した地層(沖積層)が厚い土地や埋め立て地などでは、特に揺れが大きい。