地震によって引き起こされる災害。日本の主な地震災害は、地震の揺れによる建物の倒壊、二次的に発生する火災、急傾斜地の多い山国であるために発生する山崩れ、海に囲まれた島国であるために発生する津波による。この他、液状化現象などによる地盤災害、都市型災害としてライフライン災害などがある。1995年阪神・淡路大震災では約11万棟の家屋の全壊によって約5500人の命が奪われた。全壊家屋の多くは現在の建築基準法(81年改訂)では許可されない、既存不適格と呼ばれる建物であった。既存不適格建物の耐震改修は進んでおらず、全国の建物の少なくとも4軒に1軒は超激烈な揺れで倒壊するであろう。中央防災会議の推定によると、東海地震、東南海・南海地震、首都圏直下の地震による被害推定額はそれぞれ37兆円、57兆円、112兆円に上る。