将来起こる地震の揺れの激しさやその可能性の大小(確率)を概観することができる地図。あらゆる地震が想定されている確率論的地震動予測地図(probabilistic seismic hazard map)と、想定地震の地震動予測地図とがある。確率論的地図は、今後一定期間内に起こり得る揺れの強さや激烈な揺れに襲われる可能性を確率で示す。地震動予測地図ではすべてのデータや手法が公開されているので、共通基盤として使うことができ、地震保険の保険料はこのデータに基づいている。政府の地震調査研究推進本部が2005年3月に初めて公表し、以後毎年改訂していたが、09年に大改訂を行った。これまでは1km四方の揺れを計算していたのを250m四方とするとともに、地盤の状況と揺れやすさとの関係を最近得られた大量の地震記録で見直し、各地点での揺れの精度を高めた。この結果、比較的地盤の悪い地域にある市役所は軒並み、激烈な揺れを受ける可能性が高くなった。