日本時間2010年2月7日午後(現地時間午前3時34分)、チリ南部を襲ったマグニチュード8.8(史上5番目)の巨大地震。37万棟の家屋が被害を受け、180万人が被災した。死者・行方不明者約600人、被害総額300億米ドル。津波はコンセプシオンなどチリ沿岸を襲った後、太平洋を伝わって米国のサンディエゴ港で船やドックを壊し、日本では養殖用のいかだ等に多大の損害を与えた。この地震は、ナスカプレートが南米プレートの下に沈み込むプレート境界で発生した。震源域は、1960年チリ地震の震源域(史上最大)の北端部から北に延びる。2010年ハイチ地震に比べてマグニチュードが大きいにもかかわらず建物倒壊や死者が少ないのは、建築基準によって建物の耐震性が高かったためと考えられる。