地震が発するエネルギーの大きさを対数で表した指標値。震度は地震の揺れの強さを表す指標で、地震の大きさを示すマグニチュードとは異なる。マグニチュードは、1 増えると地震のエネルギーは約32倍になり、2 増えると1000倍になる。日本では気象庁マグニチュードが広く使われ、単に「M」と表記することが多い。これは、周期5秒程度より短い強い揺れが観測できる地震計の記録を基に、最大振幅から計算される。速報性に優れ、過去の地震とも正確な比較が可能である。ただし、マグニチュード(M)が8を超える巨大地震の場合は、周期5秒を超える領域での揺れが大きくなるため、気象庁マグニチュードでは地震の大きさを正確に示すことができなくなる。このため、大きな地震でも有効なモーメントマグニチュード(Mw)という指標が用いられる。これは、震源断層の面積と断層面上での平均的な変位量の積に、剛性率などの係数をかけた値として表現される。世界の大規模な地震とも共通して比較できるため、広く用いられるようになっている。