ハリケーンによる風速と発生した被害の状況からハリケーンの強さを1から5の階級に分類したもの。アメリカではハリケーンが接近したときの警報や、避難の必要性を勧告するときにハリケーンの強さを伝えるスケールとして役立てられているだけでなく、長期的な防災計画を策定するときなど広く利用されている。1960年代後半にサフィールによってハリケーンの風による建物の被害の大きさに基づいてスケールが作成された。さらに70年代に入ってシンプソンが高潮による被害の状況を加味した。スケールの階級は風速で決められるが、想定される高潮の高さと中心気圧も記載されている。中心気圧は気圧から風速を求めることができるので追加された。なお、このスケールでの風速は1分間平均である。台風については、強い、非常に強い、猛烈に強い、という強さの分類があるが、その基準は台風による被害との関係から決められたものではない。99年までは、弱い、並みの強さ、という階級もあったが、マスコミ等から安心感を与えて被害を大きくしているのではないかとの批判をうけて廃止された。