ビルや道路の舗装による地表面状態の変化、冷暖房に伴う排熱、工場などの排煙や交通量の増加がもたらす大気汚染などによりひきおこされる、都市域に特徴的な気候状態のこと。都市中心部が郊外に比べて数℃も気温が上昇するヒートアイランド現象(heat island)が顕著で、その軽減のための対策が各方面でとられている。ヒートアイランドに向かって周辺から風が吹き込んで上昇気流が発生したために起こる集中豪雨による都市型水害が増加している。昔から都市では霧や雨の日数や雷雨が多いといわれているが、最近は湿度が低下して霧は少なくなった。大気汚染で視程が悪くなり日射量が減少する現象はスモッグ(smog)と呼ばれる。一般に都市域では風は弱いが、高層ビル周辺ではビル風と呼ばれる強風が発生する。