気温や湿度、風など、性質の異なる空気の塊(気団)が触れあう境界。戦争で敵と向きあう前線に似ていることから名付けられた。冷たい空気が暖かい空気の下へ流れ込むのが寒冷前線(cold front)である。寒冷前線が通過すると気温の急な低下、突風、雷、強いにわか雨など天気の変化が激しい。温暖前線(warm front)では暖かい空気が冷たい空気の上にすべり上がる。温暖前線は寒冷前線に比べると天気の変化はゆっくりで雨の降り方もおだやかである。前線の両側の空気の塊の勢力があまり違わないと前線の動きが少ない。このような前線を停滞前線(stationary front)という。梅雨前線や秋雨前線は停滞前線に付けられたニックネームである。閉塞前線は寒冷前線が温暖前線に追いついてできる。