いくつかの特徴的な気候の型を設定して、それぞれの気候型に属する地域の境界を定めて分類することを気候区分という。ドイツの気候学者ケッペンが、気候の影響を反映する植生の分布に基づいて行った気候区分がよく知られている。ケッペンはまず樹木のある湿潤な気候と樹木のない乾燥した気候に分けた。次に気温によって樹木気候を熱帯と温帯、冷帯(亜寒帯)に分け、無樹木気候のうち降水が少ない地域を乾燥、気温の低い地域を寒帯とした。さらに樹木気候を雨季・乾季の有無や時期に応じて、熱帯気候は熱帯雨林気候とサバナ気候に、温帯気候は温帯多雨気候、温帯夏雨気候、温帯冬雨気候(地中海式気候)に、冷帯気候は冷帯多雨気候と冷帯夏雨気候に分かれる。無樹木気候の乾燥気候は乾燥の程度によって砂漠気候とステップ気候に、寒帯気候は気温によってツンドラ気候と永久凍結気候とに分かれる。目的によってさらに細かい区分をすることもある。日本は、北海道と東北が冷帯多雨気候、それ以外の地域は温帯多雨気候に分類される。