ファッションの神戸コレクションとは別に、神戸海洋気象台(現神戸地方気象台)が収集保管してきた1890年からの商船や漁船、観測船などによる海洋や海上気象の観測資料のこと。海洋や気候変動の研究者から、第一次世界大戦前後の太平洋など海上の観測資料の少ないところでの貴重な資料として注目されてきた。デジタル化された神戸コレクションなどから91年から現在までの歴史的な、地球全体の海面水温や海上気象要素の緯度経度1度ごとの格子における月平均の客観解析データが作成され、COBE(Centennial in-situ Observation-Based Estimates of the variability of sea surface temperatures and marine meteorological variables)と呼ばれている。このようなデータを解析することにより20世紀初めからの海面水温の上昇やエルニーニョ現象の発生を確認するなど地球温暖化による気候変動の研究に役立てられている。