地表から上空までの空気中に含まれる水蒸気量のこと。この水蒸気量がすべて凝結すると降水量になることから、「雨が降った場合での可能な限りの降水量」という意味で、可降水量と呼ぶ。人工衛星による観測が普及すると、電波が通過してくる時の吸収や減衰などを利用して水蒸気量を求めることができるようになり、通過するパス(経路)にそって積分した量が求めることも可能になる。特に、水蒸気は地表付近に多く、高度が高くなるにつれて指数関数的に減少する。したがって、水蒸気量の高度分布をリモートセンシング(遠隔探査)で求めるのはなかなか困難であり、多くの場合はこのような積分量を求めることになる。