無人海中探査機はいわば水中のロボットで、様々な用途に対応するために特別な機能を備えたものが開発されている。海洋研究開発機構が開発してきたものには「ドルフィン3K」、「かいこう」、「かいこう7000II」、「うらしま」、「アビスモ(ABISMO)」、「ピカソ」、「ハイパードルフィン」などがある。東京大学生産技術研究所が開発したものには、「ツナサンド」、「トライドッグ」などがある。「かいこう」は、1995年に世界の最深点であるマリアナ海溝チャレンジャー海淵(深度10911.4メートル)へ到達し、甲殻類の生存を確認したり、堆積物を採集して原始的な有孔虫の存在を明らかにした。「かいこう」に代わって「アビスモ」が再び1万メートルの海底にアクセスした。「ピカソ」は水中に懸濁するごく微細な生物の動態を詳細にカメラやビデオにおさめることができる。最近では熱水噴出孔周辺の細かい作業、マッピング、撮影、採水や岩石生物の採集などができる機器が開発されてきている。