海王星軌道の外側にある天体の総称。この領域にある天体については海王星以遠天体、エッジワース・カイパーベルト天体(Edgeworth-Kuiper Belt Object;EKBO)などの名称も与えられてきた。1992年に発見された1992QB1を皮切りに、現在まで1750個ほどが発見されており、冥王星もその一員である。氷でできた小天体の集団で、惑星形成の途中段階とも言われており、太陽系の起源を考える上で重要である。また、短周期彗星の供給源ともなっている。2005年7月には太陽から97天文単位の場所に冥王星より大きい天体エリスが発見された。なお、03年11月に発見されたセドナは、太陽からの最遠距離が850天文単位もあり、やや異質の天体と考えられる。エリスの発見者の一人であるマイケル・ブラウン(Michael E. Brown )等は、16年1月、太陽系外縁部に第9惑星が存在する可能性が高いと発表した。第9惑星は地球の10倍程度の質量で、1~2万年かけて太陽の周りを公転していると計算されている。エリスの発見が直接的な原因で冥王星は第9惑星から準惑星に再分類されたが、そのブラウン自身による冥王星より5千倍も重い新たな第9惑星の予言は、世界中から注目されている。