科学研究の応用から技術が生まれるという考え方で、 基礎研究(basic research)、応用研究(applied research)、開発研究(research and development)のように一方向に研究活動は展開するとされる。この考えの萌芽は1933年のシカゴ万博のモットー、「科学が発見し、技術が応用し、人間が従う」にも見られるが、第二次世界大戦後にこのモデルを広めたマサチューセッツ工科大学(MIT)副学長ヴァネヴァー・ブッシュの名にちなんで、「ブッシュ・モデル」と呼ばれることがある。発明が基礎研究に先行したトランジスタの開発のように、このモデルに当てはまらない事例も多い。このモデルを修正するものとして、基礎・応用・開発研究の相互作用や、これら三つの背景に共通する研究領域の存在を念頭に置いたチェーン・リンクト・モデル(クライン・モデル)が提唱され、あるいはモード2の知識生産様式(→「知識生産のモード1/モード2」)という新たな考え方も登場した。