x2-2x+2=0という二次方程式を解の公式を用いて解くと、
ということになる。数学の世界では、解けない例外を作っておくよりも、概念を広げて解けるようにしたほうが便利である。
実数では、負の数も2乗すると正になる。だから、この方程式を解くために、2乗して-1になる数を作らねばならない。そこで、虚数単位「i」を導入して、i 2=-1と決める。
この虚数は、三次方程式の解法では、本質的に重要になる。N.タルタリアが開発し、G.カルダーノが広めた三次方程式の解の公式では、実数の解があるときは、複素数(complex number 実数に虚数を組み込んだもの)を経由しないと求められない。