ピタゴラス学派は、その紋章に星型五角形を用いていた。この紋章を作図できたことを誇示していたとする見方もあるが、一方では、この紋章を神聖なものとしていたともいわれる。この紋章が神聖とされるにはわけがある。この紋章のいたるところに黄金比
が登場するのである。黄金比こそ、ギリシャ人の理想の比だった。
「星型」の図からは、下の式が得られる。
ちなみに、図「星形」でもわかるように、下の二つの頂点を結んだ線分の長さもbとなる。
なお、この理想の比が彼らの哲学と相入れない無理数だったのは皮肉である。
図「星形」