通常のハドロンは3個のクォークで構成される。ところが、5個のクォークが一時的に結びついたバリオン(→「素粒子」)が、日本のSPring-8(スプリングエイト Super Photon ring-8GeV 兵庫県の播磨科学公園都市にある世界最高輝度の放射光発生施設)での実験で発見された。加速器の電子ビームにレーザー光を衝突させて得られるガンマ線をプラスチックシンチレーターに照射した実験による。ガンマ線が炭素原子核の中性子との反応で、まずK中間子を放出した後に、5個のクォークuuddsの準安定状態が一時的に形成され、直ちに中性子とK中間子に崩壊する。質量は1.54GeV(ギガ電子ボルト Gは109=10億)。また、4個の結びついた状態も観測されているが、いずれも短寿命の状態である。