将来、光を量子情報技術に用いる時代になれば、光速(light velocity 真空中で3.0×108m/s)を低速にして制御する光バッファー技術が重要になる(→「光速」)。現在、フォトニック結晶などの特殊な媒質内を伝播させることで、光速が真空中の光速の100分の1~200分の1にまで遅いスローライトが作れるようになっている。このようなスローライトは媒質中の非線形性により光パルスの伝播速度、すなわち群速度(group velocity)において実現される。速度とは光の波のパターンが移動する速さのことであり、通常の光速とは位相速度のことである。群速度を小さくする技術は小型で遅延時間を制御できる光バッファーを実現する技術につながると考えられている。