ジョセフソン素子(Josephson device 絶縁膜を超伝導の膜で挟んだ構造の素子)を用いて、ごく微弱な磁気を検出することが可能なデバイスで、1964年に発明された。脳活動や胃・心臓などの臓器に付随する弱い磁気を検出できることで、病理診断等に威力を発揮する。直流SQUID(DC SQUID ; direct current SQUID)と高周波SQUID(RF SQUID ; radio frequency SQUID)の2種類があるが、より高感度の前者について述べると、それはリング状の超伝導体(→「超伝導」)に2個のジョセフソン素子を並列につないだものから成っている。これに直流電流を流しておくと、リングを貫くような微弱な磁束が生じたとき、超伝導体に固有の性質としてこれを打ち消すような余分な電流(遮蔽電流 screening current)が二つのジョセフソン素子に不均等に生じる。それが各ジョセフソン素子の両端に生じる電圧の変化として検出されるのである。